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前回の商談で何を話したかを、商談中に出せるようにした

2026年9月7日

同じ取引先の過去の商談が、日付の新しい順に議事録とボードのリンクとして並ぶ
同じ取引先の過去の商談が、日付の新しい順に議事録とボードのリンクとして並ぶ

議事録は、作った時点では役に立ちません。役に立つのは、次に同じ相手と話す直前です。

この記事は、その「次の直前」を商談の画面の中に置いた実装の記録です。同じ取引先の過去の商談を、議事録とボードのリンクとして商談中に開けるようにしました。 紐づけの鍵にルームIDではなく取引先名を選んだ理由、「株式会社」の表記ゆれをどう吸収しているか、お客様側にこれを出さない理由、そしてまだ残っている上書きの穴まで書きます。


この記事の内容
  1. 紐づけの鍵は、ルームIDではなく取引先名にした
  2. 「株式会社」を消してから比べている
  3. 記録が残っている商談だけを、新しい順に出す
  4. お客様の画面には出さない
  5. 読み込みは入室前に済ませ、失敗したら黙って消える
  6. 同じルームIDを使い回すと、前回が上書きされる
  7. 自分だけのメモは、サーバーに送っていない

紐づけの鍵は、ルームIDではなく取引先名にした

商談ごとに新しいルームを作ると、URLは毎回変わります。ルームIDで過去をたどる作りにすると、たどれるのは同じIDを使い回したときだけです。

代わりに鍵にしたのは取引先名です。ルームを作るときに「取引先」の欄があり、そこに入れた名前がルームの行に保存されます。商談の画面はこの名前で過去のルームを引き当てます。覚えているのはURLではなく相手の会社名だからです。

「株式会社」を消してから比べている

名前で引き当てると、表記ゆれで外れます。前回は「株式会社ABC」、今回は「ABC」と入力されると、文字列としては別物です。

比べる前に、両方から次のものを落としています。

これで「株式会社ABC」「ABC 」「(株)abc」は同じ取引先として扱われます。前株か後株かも関係なくなります。

株式会社ABC・ABC・(株)abc は正規化すると同じ文字列になり1つの取引先にまとまるが、ABC商事は別の取引先のまま残る
株式会社ABC・ABC・(株)abc は正規化すると同じ文字列になり1つの取引先にまとまるが、ABC商事は別の取引先のまま残る

落としているのはここまでで、そのあとは完全一致で比べています。部分一致は使っていません。 「ABC商事」と「ABC」は別の取引先のままです。ここを部分一致にすると、社名の短い会社が他社の履歴を引き当ててしまいます。全角の英字(ABC)も、半角のABCとは別のままです。

記録が残っている商談だけを、新しい順に出す

引き当てた過去のルームを、そのまま全部並べているわけではありません。3つの条件で絞っています。

残ったものを日付の新しい順に並べ、パネルの見出しに「〇〇 の前回まで(3件)」と件数を出します。取得しているルーム履歴は直近100件までなので、それより古い商談はここに出てきません。

お客様の画面には出さない

このボタンが出るのは、ログインしている側だけです。招待リンクから名前だけ入れて入ったお客様の画面には、ボタン自体が現れません。

過去の商談の議事録には、社内の受け止め方や次の打ち手が入ります。同じ画面を2人で見ている前提のツールで片側にだけ見せる情報を置くなら、表示を隠すのではなく、そもそも読み込まない方が安全です。 履歴の取得は会社のログインを必要とする経路になっていて、加えて画面側でもログイン済みかどうかを見てから呼んでいます。お客様側では一度も走りません。

読み込みは入室前に済ませ、失敗したら黙って消える

履歴の取得は、待合室にいる間に走ります。商談が始まってからボタンを押した時点で通信すると、相手を待たせる数秒が入ります。先に取っておけば、押した瞬間に開きます。

取得に失敗したときは、ボタンが出ないだけで、商談の画面は何事もなく立ち上がります。履歴が引けなかったことをエラーで知らせる作りにはしていません。これは意図してそうしました。商談の直前に出るエラーは、それ自体が事故になります。

同じルームIDを使い回すと、前回が上書きされる

正直に書いておきます。この仕組みには穴が1つ残っています。

議事録とボードの保存先リンクは、会社ドメインとルームIDの組を鍵にして、ルームの行に上書きで書き込まれます。商談ごとに新しいルームを作っているうちは、行が増えていくので問題ありません。

問題になるのは、固定のルームIDを使い回したときです。同じ相手と毎回同じURLで商談する運用にすると、行は1つのまま更新され続けるので、残るのは最後の議事録だけになります。 それ以前の分は履歴に出てきません。保存のたびに別の行として積む作りにしていないためで、まだ直していません。

自分だけのメモは、サーバーに送っていない

履歴とは別に、商談中に自分だけが見るメモ欄があります。こちらはブラウザの中にルームごとに保存していて、サーバーには一度も送っていません。相手にも見えません。

分けたのは、次回に引き継ぐものと、その場で消えてよいものを混ぜたくなかったからです。議事録とボードは引き継ぐもの、メモは引き継がないもの。引き継がれると困ることを書ける場所が、1つは要ります。


Meetnect はブラウザだけで動くオンライン商談ツールで、この履歴のボタンは取引先名を入れて作ったルームにだけ出ます。前回の議事録を探す時間をゼロにしたかったので、別画面ではなく商談中の操作バーに置きました。上書きの穴が残っているのは、そこだけ保存の作りが追いついていないからです。

商談しながら、議事録ができています

Meetnect はブラウザだけで動くオンライン商談ツールです。相手は登録不要、URLを開くだけ。通話中に文字起こしが進み、終わった時点で「誰が何を言ったか」まで残った議事録ができています。7日間、カード登録なしで試せます。