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商談の招待を送ったのに、相手の画面では1時間違う時刻になっている。検索すると「端末とアプリとスマホのタイムゾーンを揃える」という手順が並びます。ただ公式ヘルプを当てると、揃えても直らない型がありました。予定の時刻は作ったタイムゾーンのまま保存されるのではなく、いったんUTC(世界共通の基準時刻)に変換されて、見る人の時計で描き直されます。だから直す場所は、ずれているのが自分の画面か相手の画面かで変わります。出典はすべて本文に置きました。

左の人の画面で10:00〜11:00になっている予定が、地球とUTCの時計を経由して、右の人の画面では19:00〜20:00として表示されている図。左下には招待メールが置かれ、本文の「10:00」という文字にだけ赤い点線の矢印が戻っていて、本文の文字は変換されないことを示している。右下には同じ予定を2つの画面で開いた様子が並び、片方が10:00〜11:00、もう片方が11:00〜12:00で1時間ずれている。中央で人が首をかしげている
左の人の画面で10:00〜11:00になっている予定が、地球とUTCの時計を経由して、右の人の画面では19:00〜20:00として表示されている図。左下には招待メールが置かれ、本文の「10:00」という文字にだけ赤い点線の矢印が戻っていて、本文の文字は変換されないことを示している。右下には同じ予定を2つの画面で開いた様子が並び、片方が10:00〜11:00、もう片方が11:00〜12:00で1時間ずれている。中央で人が首をかしげている
この記事の内容
  1. 上位に並ぶのは「タイムゾーンを揃える手順」
  2. 予定の時刻は、作ったタイムゾーンでは保存されていない
  3. Microsoft:来年の予定だけ1時間ずれ、ブラウザ版では起きない
  4. Zoom:基準は端末の時計で、1か所直せば全部に効く
  5. 書かれていないこと
  6. ずれを見つけたときに確かめる3つ
  7. Meetnectは予約時刻にタイムゾーンを持っていません
  8. 参考

上位に並ぶのは「タイムゾーンを揃える手順」

「web会議 招待 時間 ずれる タイムゾーン」で出てくるのは、設定画面の手順と心構えです。上位9件のうち4本がOutlookとTeamsのタイムゾーン設定の手順で、中身はWindowsとアプリとスマホとブラウザ版を同じタイムゾーンに揃える、招待メールの本文に「10:00(JST)」と書き添える、の2つに集まっていました。1本がZoomのプロフィールのタイムゾーン確認、残り4本は時差があるときの日程調整の心構えと、日程調整ツールの紹介です。

揃えるのは正しいです。ただ、この手順が効くのは自分の画面の表示がずれている場合だけです。相手の画面でずれているなら、こちらの設定をいくら揃えても相手の表示は変わりません。そして公式ヘルプには、設定を揃えても直らない型が別に書かれていました。

予定の時刻は、作ったタイムゾーンでは保存されていない

Googleカレンダーのヘルプには、保存の仕組みがそのまま書かれています。「Google カレンダーでは、夏時間による問題を回避するため、協定世界時(UTC)を使用しています。」そして「作成した予定は UTC に変換されますが、ユーザーにはそれぞれの現地時刻で表示されます。」(Google カレンダー ヘルプ)

つまり予定が持っているのは「何時」ではなく「いつ」です。10:00という文字ではなく、地球上の1点の時刻として保存され、画面に出すときに各自の時計へ戻されます。同じページにはこうも書かれています。「作成した予定は、現地タイムゾーンで表示されます。招待したユーザーが異なるタイムゾーンにいる場合、招待されたユーザーにはその現地タイムゾーンで予定が表示されます。」

ここで食い違うのが招待メールの本文です。本文に書いた「10:00」は変換されません。 予定の枠の時刻だけが相手の時計に合わせて動くので、本文の文字と枠で違う時刻が並びます。本文にタイムゾーンを書き添える手順が勧められているのは、ここを人の目で突き合わせるためです。

開始と終了で別のタイムゾーンを指定することもできます。「予定の開始日時と終了日時のタイムゾーンが異なる場合は、[開始日時と終了日時に異なるタイムゾーンを使用する] をクリックします。」移動をはさむ予定を入れるときのための作りです。設定を変えた分がいつから効くかはweb会議の設定変更が反映されないに分けて書きました。

Microsoft:来年の予定だけ1時間ずれ、ブラウザ版では起きない

Outlook側には、設定を揃えても直らない型が名指しで書かれています。症状はこうです。「国/地域でタイム ゾーンまたは夏時間の変更が行われると、次の年に予定されている Microsoft Outlook 予定表アイテムの一部が、Outlook で表示するときに正しくない時刻に表示されることがあります。」

原因まで書かれています。「この問題は、Outlook では、タイム ゾーン定義の変更が行われる年まで、定期的な会議のタイム ゾーン ルールが適用されないために発生します。」変更が効き始める年が来るまで、来年の定例だけ1時間ずれて見えます。 対処の1つ目は「タイム ゾーン定義の年が変更されるまで待ちます。」で、待てば直ると明記されています。

左にアプリの画面、右にブラウザ版の画面を並べた図。どちらも上の段の予定は時計が同じ向きを指していて、2つの画面をつなぐ線に緑のチェックが付いている。下の段の予定だけは右の画面の時計の向きが左とずれていて、赤い両方向の矢印と感嘆符が付いている。中央で人が両方の画面を見比べている
左にアプリの画面、右にブラウザ版の画面を並べた図。どちらも上の段の予定は時計が同じ向きを指していて、2つの画面をつなぐ線に緑のチェックが付いている。下の段の予定だけは右の画面の時計の向きが左とずれていて、赤い両方向の矢印と感嘆符が付いている。中央で人が両方の画面を見比べている

実務で手がかりになるのは2つ目です。「Outlook on the web (OWA) を使用して Outlook 予定表アイテムを表示します。OWA は、この問題の影響を受けません。」同じ予定がアプリとブラウザ版で違う時刻に見えることがあると公式が認めています。両方を並べて見れば、自分の設定の問題か、この型かが分かります。

実例も載っています。ブラジル政府が2019年に夏時間の時計を変えないと発表した件で、「2020 年 1 月 7 日から 2020 年 2 月 15 日まで、ブラジルのタイム ゾーンで 2019 年にユーザーが受信した定期的な会議は、2019 年 12 月 31 日まで Outlook カレンダーで表示されると 1 時間オフに表示される場合があります。」レジストリで適用する年を上書きする回避策もありますが、そちらには「この回避策を適用すると、2019 年初頭に発生した会議は 1 時間ずれているように見える」と、別のずれが出ることまで書かれています(Microsoft Learn)。

定期的な会議を直したときに、どこまで遡って効くかは定期的な会議の変更は今回だけか以降すべてかに書いています。

Zoom:基準は端末の時計で、1か所直せば全部に効く

Zoomは基準の置き方を最初に書いています。「By default, Zoom uses the time zone your computer is set to.」(既定では、パソコンに設定されているタイムゾーンを使う)。変える場所はWebポータルで、「Editing the time zone on the Zoom web portal will apply it to the Zoom desktop client, mobile app, and provisioned desk phones.」1か所直せば、パソコンとスマホと卓上電話まで揃います。

予約済みの予定の表示についても書かれています。「Zoom also matches your scheduled meeting times with your time zone settings, even when your meetings are scheduled in another location.」別の場所で作った予定も、自分のタイムゾーン設定に合わせて表示されます。個別の予定だけ直すこともできて、編集画面の「Time Zone」の右の一覧から選びます(Zoom サポート)。ただし1本ずつ選ぶ形で、まとめて直す操作としては案内されていません。

書かれていないこと

3社のヘルプを当てても、残った部分があります。

ずれを見つけたときに確かめる3つ

  1. ずれているのは自分の画面か、相手の画面か。 設定を揃えて直るのは前者だけです。相手の表示は相手の時計で決まるので、こちらからは変えられません。相手に見えている時刻を1行で聞くほうが早いです。
  2. アプリとブラウザ版で同じ時刻に見えるか。 違って見えるなら、Microsoftが書いている「変更の年まで適用しない」型です。ずれているのが来年の定例だけかどうかも一緒に見ます。
  3. 本文に書いた時刻を疑う。 予定の枠は相手の時計に合わせて動きますが、本文の文字は動きません。日程を決めるまでの往復の型は商談の日程調整メールに書きました。

Meetnectは予約時刻にタイムゾーンを持っていません

Meetnectの予約が持っているのは、schema.sql:43 の rooms.scheduled_at に入るミリ秒の数値1つだけです。タイムゾーンの列はありません。カレンダーへ渡すときも、src/worker.js:385 で dateTime にUTCのISO文字列を入れていて、timeZone は付けていません。Googleのヘルプが書いている「UTCに変換して、各自の現地時刻で表示する」と同じ持ち方です。入力欄の時刻は入力した端末の時計で1点に変換されるので、予約の時刻がずれて見えるときに確かめる先は、Meetnectの画面ではなく見ている端末の時計です。

参考

商談しながら、議事録ができています

Meetnect はブラウザだけで動くオンライン商談ツールです。相手は登録不要、URLを開くだけ。通話中に文字起こしが進み、終わった時点で「誰が何を言ったか」まで残った議事録ができています。7日間、カード登録なしで試せます。