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商談の録画を相手に送ったあと、そのリンクがいつまで開けるのか。調べると「Teamsの録画は何日で消える」という話が出てきます。ただ、実際に相手が開けなくなる日を決めているのは1か所ではありません。公式の記述を当たると、ファイルそのものの期限・共有リンクの期限・相手のアクセスの期限が別々に走っていて、設定する画面も決める人も違いました。しかも既存のリンクに遡って効くかどうかが、同じ製品の中で逆向きになっています。出典はすべて本文に置きました。

左で商談の録画を共有リンクにしたあと、3つの別々の吹き出しが並ぶ図。録画ファイルとごみ箱、共有リンクと設定画面、相手のアカウントと権限画面が、それぞれ違う担当者の操作で時計とつながっている。下の時間軸では3つの時計のうちいちばん手前の赤い時計で流れが止まり、右端では受け取った相手の画面にファイルが開けない表示だけが出ている
左で商談の録画を共有リンクにしたあと、3つの別々の吹き出しが並ぶ図。録画ファイルとごみ箱、共有リンクと設定画面、相手のアカウントと権限画面が、それぞれ違う担当者の操作で時計とつながっている。下の時間軸では3つの時計のうちいちばん手前の赤い時計で流れが止まり、右端では受け取った相手の画面にファイルが開けない表示だけが出ている
この記事の内容
  1. 上位が答えているのは「何日で消えるか」だけ
  2. 期限は3つあって、先に来たほうが効く
  3. Microsoft:ファイルの期限とリンクの期限が、別の画面にある
  4. Zoom:リンク1本ごとに期限を付ける
  5. Google:期限は「リンク」ではなく「人」に付く
  6. 相手の画面には、どれで切れたのか出ない
  7. 渡す前に決めておく3つ
  8. Meetnectは録画に期限を持っていません
  9. 参考

上位が答えているのは「何日で消えるか」だけ

「web会議 録画 共有 リンク 期限」で検索して出てくる記事は、ほとんどが録画ファイルの保存期間の話です。既定の日数はいくつか、期限を延ばすにはどうするか、切れてしまったものを戻せるか。日数そのものについても60日と書いているものと120日と書いているものが混ざっていました。

日数を知りたいという需要は正しいです。ただ商談で困るのはその手前で、自分が数えていた日数と、相手が開けなくなった日が合わないことのほうです。日数を1つ覚えても、それは3つあるうちの1つでしかありません。

期限は3つあって、先に来たほうが効く

録画を相手に渡したとき、開けなくなる理由は3通りあります。

3つは別の設定で、別の管理画面にあります。どれが先に来ても相手は開けません。つまり実際の期限は、3つのうちいちばん短いものです。 ここを1つだけ見ていると、延ばしたつもりが延びていない、という食い違いが起きます。

Microsoft:ファイルの期限とリンクの期限が、別の画面にある

Teamsの録画は主催者のOneDriveか、チャネル会議ならSharePointに置かれます。ファイル側の期限について、公式にはこう書かれています。「Meeting recordings and transcripts have a default expiration time of 120 days.」設定できる幅は「Minimum value: 1」「Maximum value: 99999」で、PowerShellでのみ「-1」を指定すると期限なしにできます(Microsoft Learn)。

同じページに、遡るかどうかも書かれています。「Any changes to this setting only affect newly created recordings and transcripts. You can't change the expiration time on existing meeting recordings and transcripts.」設定を変えても、すでにある録画には効きません。

期限が来ると消えるのではなく、移ります。「When the recording is expired, it will be moved to the Recycle Bin of where the recording was saved.」戻せる期間は使っているアカウントで変わり、「If you're signed in with a work or school account, items in the recycle bin are automatically deleted after 93 days, unless the administrator has changed the setting」とあります。

一方、リンク側の期限はSharePointの管理画面にあります。「Link expiration - You can require all Anyone links to expire, and specify the maximum number of days allowed.」そして遡り方がこう書かれています。「If you change the expiration time, existing links keep their current expiration time if the new setting is longer, or update to the new setting if the new setting is shorter.」(Microsoft Learn)

短くしたときは既存のリンクにも効き、長くしたときは効きません。 ファイル側の期限は既存に一切遡らないので、同じ製品の中で遡り方が逆になっています。

3つ目の「相手のアクセスの期限」も同じページにあります。「Guest access to a site or OneDrive will expire automatically after this many days」という設定で、「Administrators can set an expiration time for guest access.」と説明されています。さらに外部共有そのものを止めた場合は「If you restrict or turn off external sharing, guests typically lose access within one hour of the change.」と、日数ではなく1時間で効きます。

なお録画を相手に見せるには、こちらから渡す操作が必要です。会議に招待された人には表示の権限が付きますが、「ゲストと外部の出席者は、レコーディングが明示的に共有されている場合にのみレコーディングを表示できます」(Microsoft Learn)。

左右に分かれた図。左はファイルの期限で、設定を変えても既にある録画の列へは赤いバツで届かず、これから作る録画にだけ矢印が伸びている。右はリンクの期限で、短くしたときは配ってあるリンクへ赤い矢印が戻って途中で切れ、長くしたときは緑の矢印が既存のリンクを素通りして新しいリンクにだけ届いている。下では設定を変えた本人が、どれに効いたのか分からずに考え込んでいる
左右に分かれた図。左はファイルの期限で、設定を変えても既にある録画の列へは赤いバツで届かず、これから作る録画にだけ矢印が伸びている。右はリンクの期限で、短くしたときは配ってあるリンクへ赤い矢印が戻って途中で切れ、長くしたときは緑の矢印が既存のリンクを素通りして新しいリンクにだけ届いている。下では設定を変えた本人が、どれに効いたのか分からずに考え込んでいる

Zoom:リンク1本ごとに期限を付ける

Zoomは、共有するたびにその1本に対して設定します。公式の共有設定の説明には「Set expiration date: Specifies the number of days or a specific date when the link will expire.」とあり、日数でも日付でも指定できます。同じ画面に「Passcode: Requires a password for viewing or downloading.」「Viewers can download: Allows viewers to download the video in addition to online viewing.」も並びます(Zoom サポート)。

ファイル側の自動削除は別にあって、数え始める日が決まっています。「Delete cloud recordings after the specified number of days from their creation date.」共有した日ではなく、録画を作った日から数えます。 商談から2週間たって共有した場合、相手に渡した時点で日数はすでに減っています。

消えたあとの猶予も書かれています。「Deleted cloud recordings will be kept in the trash for 30 days.」(Zoom サポート)

リンクごとに期限を選べるので、相手に応じて変えられます。ただ1本ずつ選ぶ形なので、選ばなかったリンクには期限が付きません。

Google:期限は「リンク」ではなく「人」に付く

Google Meetの録画は「会議の主催者の Google ドライブの「Google Meet」フォルダに保存されます」で、「会議の主催者と同じ組織に所属している参加者には、この録画ファイルのアクセス権が自動的に付与されます」(Google Meet ヘルプ)。組織の外にいる商談の相手はここに入らないので、渡すには共有の操作が必要です。

そのうえで、有効期限の作りが2社とは違います。ドライブのヘルプで期限の説明が出てくるのは「特定のユーザーと共有する」の側だけで、「リンクを知っている全員」の側には期限の記述がありません。期限を付ける相手は人で、ロールも限られます。「フォルダの有効期限は、閲覧者のロールに対してのみ設定できます。」使えるアカウントにも条件があり、「利用条件を満たしている仕事用アカウントまたは学校用アカウントをご利用の場合は、『有効期限を追加』をクリックして有効期限を追加します」(Google ドライブ ヘルプ)。

選べる日付にも上限があります。「現在の日付から 1 年以内の日付を選択してください」(Google ドライブ ヘルプ)。

リンク共有そのものに期限を付ける記述は見つけられませんでした。 無いと言い切るだけの材料はこちらにありません。確かめられたのは、ヘルプが期限を説明しているのは相手を指定して共有する側だということだけです。ファイル自体が自動で消える期限についても、このページには記述がありませんでした。

相手の画面には、どれで切れたのか出ない

3つのうちどれで切れたのかは、相手の側から見分けられません。Teamsで期限が来た録画を開くと出る文は、公式にこう書かれています。「The recording is currently unavailable. Please check with organizer whether it's still being uploaded, has expired, or has been deleted.」

まだアップロード中なのか、期限切れなのか、削除されたのか。3つを1つの文で並べて、主催者に聞いてくれと書いてあります。 つまり相手からの「開けません」という連絡だけでは、どれが起きたのか分かりません。自分の画面で開けることも証拠になりません。自分は権限を持っている側で、期限の3つ目が効いていない席にいます。

削除された場合に誰が戻せるかは画面共有で通知が映ったあと何が残るかに、社内の保存期間そのものの決め方は商談の議事録は何年保存するかに書きました。

渡す前に決めておく3つ

あとから選び直せない部分があるので、送る前に決めておくと詰まりません。

  1. 相手に見てもらう期間を先に決めて、いちばん短い期限に合わせる。 3つのうち1つでも先に来れば開けません。ファイル側の期限は既存の録画に遡って変えられないので、期限が近い録画は共有する前に確かめます。
  2. 数え始めが共有日か作成日かを確かめる。 Zoomのファイル自動削除は作成日から数えます。商談から日がたって共有すると、残りは思っているより短いです。
  3. 開けなかったときの連絡先を一緒に書いておく。 相手の画面には理由が出ません。「開けなければこちらへ」と一行添えるだけで、原因を探す往復が減ります。

リンクの許可を後から外して止める側の話は資料を相手にダウンロードさせない設定はどこまで効くかに、保存先そのものの決め方は録画の保存先をどこにするかに分けて書いています。

Meetnectは録画に期限を持っていません

Meetnectの録画は、お客様のGoogleドライブに置く作りです。schema.sql:133-143 の recordings テーブルは9列で、持っているのはファイルの場所(drive_id)とリンク(link)、誰がいつ作ったか、だけです。期限にあたる列はありません。 ドメインごとの設定(src/worker.js:1494-1537)で決めるのも保存先のフォルダで、日数ではありません。つまり録画の期限も共有の許可も、置いた先のドライブ側の設定がそのまま効きます。うちで日数を数えているわけではないので、上に書いた3つを確かめる先も、Meetnectの画面ではなくドライブの側です。

参考

商談しながら、議事録ができています

Meetnect はブラウザだけで動くオンライン商談ツールです。相手は登録不要、URLを開くだけ。通話中に文字起こしが進み、終わった時点で「誰が何を言ったか」まで残った議事録ができています。7日間、カード登録なしで試せます。