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web会議の録画の「削除」と「共有解除」は、効く先が違います

2026年10月5日

オフィスの机でノートPCに向かう人を後ろから見た図。画面では動画のファイルから赤いごみ箱の印へ矢印が伸び、その印を指で押している。左上の吹き出しでは、同じ動画の書類が何枚も入ったふたの開いたごみ箱から、別の人が1枚を取り出して読んでいる。右上の吹き出しでは、同じ書類が南京錠のかかった棚に収まっていて、手を伸ばした人の前に青いバツが出ている
オフィスの机でノートPCに向かう人を後ろから見た図。画面では動画のファイルから赤いごみ箱の印へ矢印が伸び、その印を指で押している。左上の吹き出しでは、同じ動画の書類が何枚も入ったふたの開いたごみ箱から、別の人が1枚を取り出して読んでいる。右上の吹き出しでは、同じ書類が南京錠のかかった棚に収まっていて、手を伸ばした人の前に青いバツが出ている

商談の録画を消したい。相手に渡したものを引っ込めたい。検索すると「録画の削除方法」が出てきます。手順はそのとおりです。ただ公式ヘルプを当たると、削除を押した時点では、共有した相手はまだ開けると書いてあるサービスがありました。しかも同じ「削除」でも、どの画面から押したかで消える範囲が変わります。どこを押すと誰の側から消えるのかを、4サービスの公式で確かめました。出典はすべて本文に置きます。

この記事の内容
  1. 上位が答えているのは「削除の手順」まで
  2. 削除は自分の側から消す操作、共有解除は相手の側から消す操作
  3. Google:ゴミ箱に入れた段階では、相手はまだ開けます
  4. ZoomとWebex:30日戻せる代わりに、30日消えません
  5. Microsoft:同じ「削除」でも、押した画面で消える範囲が違います
  6. 消す前に決める3つ
  7. Meetnectは録画の実体を持っていません
  8. 参考

上位が答えているのは「削除の手順」まで

「web会議 録画 削除 共有解除 違い」で検索して出てくるページは、ほとんどが操作手順です。どこをクリックすると消えるか、誰が消せるか、大学のマニュアルがその手順を画面つきで並べているもの。削除と共有解除を並べて書いているページもありましたが、「削除はファイルを消す操作、共有解除はアクセス権を変える操作」という1行で終わっていました。

その1行は合っています。詰まるのはその先で、消したあと、渡した相手の画面がどうなっているかが書かれていないことのほうです。押す前に知りたいのはそこでした。

削除は自分の側から消す操作、共有解除は相手の側から消す操作

先に結論を書きます。この2つは、強さの違いではありません。効く先が違います。

だから「消したのに相手が見られる」と「消していないのに相手が見られない」は、どちらも起こります。順番に公式を見ていきます。

Google:ゴミ箱に入れた段階では、相手はまだ開けます

Google Meetの録画は「会議の主催者の Google ドライブの「Google Meet」フォルダに保存されます」(Google Meet ヘルプ)。つまりドライブのファイルなので、削除の挙動もドライブの決まりに従います。

ドライブのヘルプには、こう書かれています。「ゴミ箱に移動したファイルは、30 日後に完全に削除されます。」そしてその30日について、はっきり書いてありました。

> ファイルを共有した相手は、ファイルが完全に削除されるまでは引き続きファイルにアクセスできます。

完全に削除したときだけ、こうなります。「ファイルのオーナーがファイルを完全に削除すると、そのファイルの共有相手はファイルにアクセスできなくなります。」(Google ドライブ ヘルプ)

削除を押した時点では、相手の側は何も変わりません。 自分の一覧から消えるので、こちらからは消えたように見えます。相手の側まで止めるには、ゴミ箱を空にするか、共有解除のほうを使います。

共有解除は別の操作です。共有相手の「名前の右側にある下矢印」から「アクセス権を削除」を選ぶ形で、ファイルそのものには手を付けません。全体の設定を絞る場合は「アイテムの一般的なアクセスを『制限付き』に変更すると、そのファイルはファイルを開く権限のあるユーザーだけがアクセスできるようになります」(Google ドライブ ヘルプ)。

同じページに、自分がオーナーでない録画を消したときのことも書かれています。「ファイルは自分のドライブから削除されますが、他の共同編集者は引き続きそのファイルにアクセスできます。」自分が録画を開始した人でも、保存先が自分のドライブでなければ、削除は自分の視界からの削除です。

ZoomとWebex:30日戻せる代わりに、30日消えません

Zoomのクラウド録画を削除すると、確認に「Move to Trash」と出ます。そのあとはこうです。「Deleted recording files are moved to a folder where you can still recover them within 30 days.」そして「Once the 30-day retention period expires, they are permanently deleted and cannot be recovered.」

ゴミ箱に入っている間の扱いも書かれています。「Files in trash don't count towards your cloud recording storage limit.」容量の計算からは外れます。同じページには、録画1本をまるごと消さずに中のファイルだけ消す口もありました。「Under The recording includes the files listed below, hover over a recording file, then click the trash icon.」(Zoom サポート)

Webexも形は同じです。削除すると「録画がごみ箱に移動します。」で、「完全に削除しない限り、[削除済み]タブに30日間表示されます。」戻すときは「録画の名前の横にある復元を選択します。」(Webex ヘルプ)

どちらのページも、その30日のあいだ共有していた相手から見えるのかどうかは書いていません。 戻せることは書いてあって、戻せる間どうなっているかは書いていない。ここは公式の記述では埋まりませんでした。期限の側から見た話は録画の共有リンクは何日で切れるかに分けて書いています。

中央の仕切りで左右に分かれた図。左は削除の側で、手が動画の書類をくずかごに落としていて、手前の人のノートPCでは一覧の1行が赤い点線の空枠になっている。その奥では別の人が同じ動画の書類を手に持って読み続けている。右は共有解除の側で、同じ動画の書類は棚に並んだまま残っているが、手前の人のノートPCでは中身が灰色になり赤い禁止の印が重なっていて、その人は画面に手をかざしている。仕切りの上には青い上向きの矢印と赤い下向きの矢印が1本ずつ、互いに逆を向いて並んでいる
中央の仕切りで左右に分かれた図。左は削除の側で、手が動画の書類をくずかごに落としていて、手前の人のノートPCでは一覧の1行が赤い点線の空枠になっている。その奥では別の人が同じ動画の書類を手に持って読み続けている。右は共有解除の側で、同じ動画の書類は棚に並んだまま残っているが、手前の人のノートPCでは中身が灰色になり赤い禁止の印が重なっていて、その人は画面に手をかざしている。仕切りの上には青い上向きの矢印と赤い下向きの矢印が1本ずつ、互いに逆を向いて並んでいる

Microsoft:同じ「削除」でも、押した画面で消える範囲が違います

Microsoftでいちばん効いたのは、録画ではなく文字起こしのほうです。削除の説明がこう分かれています。

> If you delete a transcript in the Teams desktop app, both copies of the transcript will be deleted in OneDrive and Exchange Online. If you delete a transcript in the settings on the video's player page, the copy saved to OneDrive will be deleted.

デスクトップアプリから消すとOneDriveとExchange Onlineの両方のコピーが消え、動画のプレーヤー画面の設定から消すとOneDriveのコピーが消える、という意味です。同じ「削除」という名前のボタンが、押した場所によって片方しか消しません。 そもそも文字起こしがコピーで2か所にあることが、この文で分かります。

同じページには、消す順番の注意もあります。「If you delete a transcript before generating AI notes, the notes won't be available.」AIのノートを作る前に文字起こしを消すと、ノートが作れなくなります。削除が別のものを連れていく例です(Microsoft サポート)。

共有解除の側は、配ったリンクを1本ずつ外す形で用意されています。「To delete a sharing link, select the Links tab, then select the Remove Link icon next to the link to remove it.」(Microsoft サポート)

このページも、外したあとに相手の画面がどうなるかは書いていません。 押し方は書いてあって、押したあとに相手に起きることは書いていない。4サービスを通して、ここが同じでした。誰が消せるかについては主催者を譲ったあと何が残るかに書きました。

消す前に決める3つ

押す順番で結果が変わるので、先に決めておくと詰まりません。

  1. 止めたいのが自分の保管か、相手の閲覧かを分ける。 相手に見せたくないだけなら、削除よりアクセス権の削除のほうが早く効きます。Googleは削除しても完全削除まで相手が開けます。逆に、戻すつもりがあるなら削除は押さず共有だけ止めます。
  2. 文字起こしを別に数える。 Google Meetは「文字起こしを開始するたびに、別の文字起こしファイルが作成されます」(Google Meet ヘルプ)。録画1本に対して文字起こしが1本とは限りません。誰に届いているかは文字起こしは参加者全員に届くのかに書きました。
  3. すでに手元に落ちた分は数えない。 相手がダウンロードしたファイルは、こちらの操作では戻りません。この線引きは資料を相手にダウンロードさせない設定はどこまで効くかに書いたものと同じです。

削除と共有解除のどちらを押しても、相手の画面には理由が出ません。 開けないという連絡だけでは、消えたのか権限が切れたのかは分かりません。止めたあとに相手と話す予定があるなら、一行添えておくほうが往復が減ります。

Meetnectは録画の実体を持っていません

Meetnectの録画は、お客様のGoogleドライブに置く作りです。schema.sql:133-143 の recordings テーブルが持っているのはファイルの場所(drive_id)とリンク(link)、誰がいつ作ったか、だけで、管理画面の録画一覧はそのドライブのファイルへの入り口です。一覧から外す操作と、ドライブのファイルそのものを消す操作は別です。 実体を消すのも共有を止めるのも、置いた先のドライブ側で行います。議事録のほうは逆向きで、schema.sql:61-70 の room_files に保存のたびに1行追加する作りにしました(2026-09-16)。同じ部屋を使い回しても前の議事録が上に書かれて消えないように、こちらは残す側に寄せています。

参考

商談しながら、議事録ができています

Meetnect はブラウザだけで動くオンライン商談ツールです。相手は登録不要、URLを開くだけ。通話中に文字起こしが進み、終わった時点で「誰が何を言ったか」まで残った議事録ができています。7日間、カード登録なしで試せます。